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【勿来物語14】他者視点を身に付ける#2 ~ VR認知症プロジェクト

VR = Virtual Reality = 仮想現実
VRは1960年代には研究が始まり、1980年代から virtual reality という用語が一般化したそうです。そして1990年代から、様々な分野でVRが活用され始めました。グーグルマップのストリートビュー、観光地のVR化などなど、身の回りにも興味深くて役に立つものがたくさんありますね。

さてさて、7月11日(火)、3年生選択授業「介護福祉基礎」では『 VR認知症プロジェクト ~認知症の一人称体験~ 』を実施しました。いわき市の出前講座を活用し、いわき市地域包括ケア推進課から2名の講師をお招きしました。
介護に携わる者として、認知症について理解を深めることが目的です。

テキスト表紙
解説を交えながら、6つの介護場面をVR体験します
「ゴーグルはこんな風に装着するんだよ」
筆者も体験させていただきました

介護の罠として、「経験を積むほど、本人に聴く工程をとばしてしまう。」(聴くと聞くは別次元!)というお話もありました。これは教育にもまさに当てはまりますね。

「無意識の決めつけに注意しましょう」

体験後の反省用紙から子どもたちの学習内容を拾うと・・・

〈質問〉「認知症」「認知症の人」に対するイメージは?
【講義前】・物忘れが多い
     ・同じ話をなんどもする など
【講義後】・物忘れと認知症は違う
     ・認知症にも種類がある
     ・症状によって悩みもつらさも異なる など

また、全体の振り返りからは・・・

◆認知症を理解するのが難しいのも辛いけど、本人の方がもっと辛いのではないかと思った。
◆理解は難しくても、認知症の方を受け入れることが大切だと思った。
◆困っている人がいたら、今できることを積極的にやっていきたい。

VRを使って一人称で体験できたからこその成果があり、他者視点に立つ重要性を改めて認識できた機会でした。

2年生が秋に実施する「演劇によるコミュニケーション教育プログラム」。これも「役になりきる = 他者視点に立つ = 一人称で体験する」絶好の学習場面です。演劇プログラムを通して、子どもたちが大きな学びを得られるといいなあ。