【勿来物語06】通級による指導
No man is perfect.
完璧な人間はいない。人にはそれぞれ得手不得手があります。そして、完璧でないことは決して悪いことではありません。
小説・漫画・アニメでも、アラゴルンやジャン・バルジャン、たっちゃんや滝沢昇、ガンバやシンジ君などのように、弱点があるからこそ魅力的なキャラクターが多いですね。そしてたいていの場合、周りにはサポーターがいます。
多様性のない生物集団には限界があるといわれます。人間社会は、得意な部分を生かしながらお互いの弱点を補い合い、集団力を発揮していくことで持続可能性を高めているのですね。
さて、本校では、子どもたちの「自分のここをこんな風に改善していきたい」という思いを叶えるため、通級による指導を実施しています。
平成30・31(令和元)年度の研究期間を経て、令和2年度から本格始動し、今年度で4年目の取り組みとなります。福島県立高校では初の実施校です。校舎をともにするいわき支援学校くぼた校との交流活動などを行うインクルーシブ教育の先進校としての自負を持ちながら、業務に当たっています。
指導を受けている子どもたちは、課題を自覚して自分とよく向き合いながら、自己の成長を感じ自信をつけているようです。一方で、指導に当たる我々教員も、子どもたちとともに日々成長していかねばなりません。
福島県の教育施策「学びのセーフティネットと個性を伸ばす教育によって多様性を力に変える土壌を作る」を推進するため、通級による指導の実施校が次第に増え、令和5年度は本校を含め4校となりました。
本日(5/15)は、今年から実施が始まった船引高等学校の担当者が来校し、本校担当者と意見交換を行いました。
内容は、教育課程の編成や授業のアイディア、校内における連携、外部との連携、教材等の紹介など多岐にわたりました。その後、実際の指導場面を参観し、事後の振り返りを経て、18:00の終了。たいへん熱を帯びた、両校にとって有意義な機会となりました。
本校には、通級による指導を支えてくださる関係団体・関係者がたくさん存在し、業務改善に関する助言等でお世話になっています。
今後も、他の通級実施校と連携を深めながら、福島ならではの教育が実現できるよう頑張ります。